|
|
富士ゼロックス ネットワークサーバーソリューションズ営業部は、製造業A社より管理会計分析システムを受注した。そのプロジェクトにおいてMKInetがどう貢献したのかを販売本部 川崎英介氏(写真左)と小松雄郎氏に詳しく聞いた。
|
|
|
|
-- 現在、富士ゼロックスでは、MKInetのデータセンター・サービスをどのように活用していますか。
正確には、弊社ではなく、弊社の製造業のお客様(以下 A社)で活用しています。SI会社としての富士ゼロックスが、A社から受注したシステム構築プロジェクト。そのシステムのデータセンターとして、MKInetを使っています。今回、MKInetには、データセンター提供だけでなく、ORACLEデータベースのチューンアップなどでもご協力いただきました。くわしくは後述しますが、めざましい成果を上げていただきました。
-- 製造業A社から受注したSIプロジェクトはどういうものですか。
A社には100社を超えるグループ会社があります。製造業なので世界各国にも拠点があります。それらグループ会社の売上げ状況、損益状況を、一つのサーバに集約させて、連結の売上げ状況、損益状況を分析、把握しようとする管理会計を強化するためのプロジェクトです。
OSにはWindows、データベースにはOracle、分析アプリケーションとしては、あるBIツール(以下 BIツール)を活用しました。
富士ゼロックスが担当したのは、iDC手配、ハードウエアの設置、回線やネットワークなどの確保。そしてBIツールの土台となるOracleデータベースのインストールと設定です。MKInetは、弊社パートナーとして、あらゆる局面で共同作業しました。BIツールの設定、設計などは、別のSI会社が担当しました。
富士ゼロックスは今回A社から受注を得るにあたり、競合5社とのコンペを勝ち抜きました。A社からご評価をいただいた要因としては、「セキュリティの高い通信、認証手段を使った提案であったこと」の他に、「iDCに関しての厳しい条件をMKInetが良く満たしたこと」も挙げられます。
|
-- 今回のプロジェクト全体に対しA社が求めた要件をお聞かせください。
大まかには、「低予算」、「短納期」、「サービスレベル厳守」の三点です。日本の製造業の場合、自分自身が「安くて、良い物」を消費者に提供している業態です。従って、システム構築においても、自分たちが求められているのと同じような厳しい条件をSI会社に求めます。
求められた要件のうち、iDCに関する要件をさらにくわしく記述すると以下のようになります。
- 24時間365日のノンストップ稼働
今回のプロジェクトは、日本のみならず海外の拠点も対象範囲です。ということはメンテナンスなどで夜間にシステムを止めることができません。日本が夜でも海外はお昼の業務時間中だからです。したがって24時間365日ノンストップ稼働は、かけ声ではなく、必ず実現せねばならない仕様でした。
- トラブル発生時には規定時間内に必ず復旧させること
ディスクが壊れる、サーバが飛ぶなどの障害が起きた場合でも、24時間以内にバックアップからデータをリストアすることが必須条件でした。
- トラブル復旧手順その他をドキュメント化すること(もちろん有言実行を前提として)
ディスク障害、サーバ障害以外にも、考え得るあらゆるトラブルを想定し、それが起きたときの復旧手順をドキュメント化することが求められました。文書化は、ただ書けばいいというものではなく、もちろん有言実行が前提です。記した手順については、それが確実に実行できる妥当性なものなのかどうか、実際に予行演習を行うことも義務づけられました。
- 上記を、限られた予算、限られた納期の中で実現させること
以上の厳しい条件を、これらを限られた予算と短納期の中で実現することが求められました。「復旧は24時間以内に行うが、そこでかかった経費は上乗せで請求する…」ということは認められませんでした。
この条件に基づきiDC各社を比較検討しましたが、MKInetのみ諸要件を最も良く満たしていたので、採用を決定しました。
|
-- MKInetと富士ゼロックスが行った作業を具体的に教えてください。
単純化した時系列で記述すると以下のようになります。
- 物理的な初期設定 - 2005年11月末
(MKInetのデータセンター内に、場所を確保し、ラックを立て、サーバなどハードウエアを調達し、設置する)
- OS(Windows)のインストール。ORACLEのインストール
- (別SI会社によるアプリケーションインストール)
- 海外との接続確認。ORACLEバックアップなどの動作確認
- ORACLEのチューンナップ
- ドキュメント作成
- ドキュメントに記述したことの予行演習
- 稼働開始 - 2006年2月1日
|
-- この工程の中で生じた、「苦労した点」、「トラブル復旧体験」、「予想外の好結果」などについて、お聞かせください。
今、思い出せるところでは、以下のとおりです。
- 苦労した点 - 遅い海外接続回線のレスポンス確保
- 苦労した点 - システムを稼働させながら、同時にバックアップも取る
- トラブル復旧 - 緊急リストア作業
- 好結果 - ORACLEのチューンナップ。大幅な速度改善
- 好結果 - 発注社がMKInetを視察。高い評価を得る
- 好結果 - 短納期への対応
|
-- では順々にお聞きします。「苦労した点 - 遅い海外接続回線のレスポンス確保」とは具体的には。
海外接続の回線レスポンスは、最初の取り決めで、約2~3秒以内にクライアントへレスポンスが返せるようにと定めていました。しかし、例えば、中国などは回線環境が悪く、所定レスポンスを得るのに苦労しました。実装手段の詳細は割愛しますが、MKInetに様々手を尽くしていただき、最後は所定の回線速度を確保できました。
-- 「苦労した点 - システムを稼働させながら、同時にバックアップも取る」とは。
前述したとおり、今回のシステムは24時間*365日ノンストップ稼働を前提としていたので、夜間バッチでバックアップを取ることはできませんでした。そこでMKInetと協議し、システムを稼働させつつバックアップを取るような仕組みを確立させました。バックアップ時間は、日本時間のいわゆる月曜朝イチ(海外では、日曜の夜中頃)に行うことにしました。
今回のシステムの場合、システムの稼働が続くにつれ、バックアップ・データ量も比例して増加します。しかし、どんなにデータが増えようともバックアップは朝4時~6時の2時間の間に完了しなさいと発注元A社より仕様が定義されました。これについても、MKInetと協同で、バックアップシステムの選定や設定などを行い、要件に応えました。
|
-- 「トラブル復旧 - 緊急リストア作業」とは何があったのですか。
BI導入のコンサルティング会社が、アプリケーションのメンテナンスを実施していた時のトラブルです。その時、システム稼動中にBIツール側の不具合によりデータが壊れました。当初はBIツールの設定や対策で何とかならないかとそのコンサルティングが試しましたが、結局、壊れたデータを直すことができませんでした。これは大変だと、MKInetに緊急連絡を入れて、それは夜遅くのことでしたけれども、技術者の方に出動していただき、翌朝までにデータをリストアすることができました。事前の取り決めにあった24時間以内のリストアを有言実行したことで、発注元A社からも高い評価を得ました。
-- 「ORACLEのチューンナップの結果、予想外の高速が出た」とは具体的には。
通信の圧縮機能を使ってスピードアップ 今、述べたリストアが一段落ついた後に、BIの設定で駄目なら、ORACLEの設定変更や、通信の圧縮機能の活用により、時間を短縮できない物かと、MKInetの技術者を中心メンバーとして試行したところ、事態は劇的に改善し、レスポンスは15分から5分にまで短縮されました。この成果によりMKInetの技術力への評価が高まりました。現在、MKInetのデータセンターには、管理会計のシステムだけを載せていますが、財務会計系のシステムもこちらに移しても良いのではないかとの声が出ているほどです。
|
-- 「好結果 - 発注社がMKInetを視察。高い評価を得る」とは具体的には。
ある日、プロジェクト発注元A社の関連会社の方が、セキュリティ状況の調査のために、MKInetのデータセンターを視察しました。自家発電装置の設置状況や、耐震強度など、MKInetの施設の仕様・運営が、A社のガイドラインに適合しているかどうかをチェックしに来たのです。ひととおりの監査を終えた後、『驚きました。大手○○社のデータセンターと比べても遜色ない体制ですね。○○社より優れている部分も見受けられます』との評価をいただきました。MKInetがこのような高い評価を受けたことを、SIパートナーの我々としても嬉しく思います。
-- 「好結果 - 短納期への対応」とは。
今回のプロジェクトの受注が内定したのが11月。MKInetのデータセンターに機械が揃ったのが11月末。それから2月1日のカットオーバー。わずかに2ヶ月の短納期の中で、ドキュメント整備を含む、すべての作業を勢力的にこなしてくれたことは評価に値すると思います。
|
-- 今後のMKInetへの期待をお聞かせください。
iDCの世界で、MKInetの競合となっているプレイヤーは、社名や社格だけみれば、MKInetを上回っています。しかし、今回のプロジェクトを通じて分かるとおり、実際の技術力や危機対応力は、大手に遜色ありません。また対応のスピードと柔軟性においては、大手に優っているとも言えるでしょう(大手iDCの場合は、対応が官僚的でレスポンスが遅いことが往々にしてあります)。
今回の案件は、富士ゼロックスとしても絶対に失敗できない最重要プロジェクトでした。低予算、短納期、サービスレベル絶対厳守という大変に厳しい条件下でしたが、MKInetというパートナーを得て、高い顧客満足を得るにいたったことを嬉しく思います。MKInetには、今後とも、高い技術力と誠実な対応力を堅持しつづけてくださることを期待します。
-- 今日は貴重なお話を有り難うございました。
|
| プロジェクト発注元の製造業A社、ご担当者様よりコメント |
「今回は、社内のネットワーク内に置けないアプリケーションだったので、MKInetを利用いたしました。MKInetを選んだ当初は、社内設置に比べ、サービスレベルが低下するのではと懸念していました。しかし全くそのようなことはなく、非常に柔軟かつ迅速な対応が可能であることに驚きました。
何よりも、富士ゼロックス様とMKInetとの連携がとてもよく取れています。トラブルや特別対応へのスムーズに対応していただいており、感謝しています。
今後とも引き続き宜しくお願いいたします。」
|
|
※ 富士ゼロックスのWebサイト(http://www.fujixerox.co.jp/)
※ 取材日時 2006年12月
|